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「顔も確かめずに、なぜ私だと分かったんですか?」
「人ってさ、髪型や服装が違っても、佇まいは変わらないだろ?」
「佇まい……って、それだけで判断したと?」
何だか、取って付けたような理由だ。
疑いの目を向けると、嶺倉さんはにんまりと笑った。
「もちろん、それだけじゃない。尻の大きさと形。スカートから覗く脚の白さ。美しいふくらはぎのライン。キュッと締まった足首。魅惑的なパーツをじっくり観察して、この女性は俺の女神……北見瑤子だと確信したのさ」
「なっ……」
このスケベ男! とんでもないセクハラ発言だ。
というか、パーツで女性を見分けるって、どんな能力なの。
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