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爽やかな風の臭いが鼻孔を擽るのと、暖かな光の眩しさに気付いてゆっくりと意識が覚醒していく。
「んあぁー……よぉーく、寝ふぁ~ぁ……」
これ以上無いぐらい爆睡安眠状態だった。なんと清々しいことだろうね。しかも何故かお腹もスカスカな感じがしないし、あれだけあった気怠さも綺麗さっぱりだ。
「……っは!」
しかし辺りを見回してみれば、なるほど、辺り一帯が素晴らしい草原となって私を出迎えてくれているじゃないか。
「…………っはぁ!?」
何故草原?どんなに見回してもなだらかな地面とどこまでも生い茂るくさっぱらに照り付ける太陽しか無い。というか空気をオカズにしてご飯が食べられそうなぐらい酸素が美味しい。うわぁ、空超綺麗なんだけど。
私の知っている日本にこんな場所は存在しない……筈だ。
とりあえず自分の恰好を再確認してみようと思ったら、手に握っていた紙束に気付く。えぇー……まぁ、読んでみようか。
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