洗脳

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洗脳

翌日私は東京へと戻り バイトを減らし資格を得るため勉強に取り組んだ 兎に角無事に卒業 これが目標だ 家の者には電話は受け付けない 話せば長くなるし LINEなら目を通せば済む事を伝えた 東京に戻り3ヶ月程経った頃 登録してない電話番号が携帯画面に出てた (イタ電?勘弁してよ…) 無視し 夕飯に買いおきしてたカップ麺をすすり パソコンをしてると また携帯画面が光った (誰よ 本当腹立つ!あ…翔梧?繋がらないから他の人の携帯で?) 今度掛かって来たら出てみょうか しかし その番号からは掛かる事なかった 少しメドもたち 週末実家へ帰る事にした 父との約束があったからだ 日曜日の午前中 紗菜の家に行く事はLINEで伝えていた 母と陸が出掛けた後に 父と紗菜の家に向かった (確かこの辺だと思ったけどな…) 運転する父は徐行しながら辺りを確認する (あ!あった 確か此処だよ) (凄い屋敷…) 和風な佇まいで 門構えが凄かった インターフォンを鳴らすと 年輩の女性の声がした (あの…倉崎と言いますが 紗菜さんの祖父母さんにお会いしたく 突然申し訳ありません) 出迎えてくれたのは 福祉関係の方だった (南村さんのお祖父さんは今施設ですよ お祖母さんは居ますけど ) (お話出来ないですかね?お孫さんの事で) (ちょっと待って下さい) 5分後 (どうぞ お上がり下さい) (お久しぶりです) 父がそう言うと お祖母さんは (あなた様はどちらの方ですか?) (あの…昔こちらの娘さんとお付きあいしてた倉崎です) (美咲と?) (ハイ…) (でっ 何の御用で) (実は お孫さんの紗菜さんが ) その時お祖母さんの顔が変わった (もしかして…あなた方にご迷惑を?) 椅子に座ってたお祖母さんは よろけながら下に座り土下座をしだした (孫が すみません すみません) 何度も謝るお祖母さんだった (紗菜が あんな風になったのは母親や私たちにも責任があります) 語りだしたお祖母さんだった
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