再会

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その後 那賀川家と倉崎家での婚約が料亭で行われた 着物はもう懲りごりで 清楚なワンピースを着た 悠一さんがそれで良いよと言ったし 暫くして母から通帳に300万振り込まれていた これで奨学金を全て返しなさいとの事だった 嫁に行くのに 娘に不憫な思いはさせたくないとの母の拝領だった ありがとう…お母さん それから半年後 私は悠一さんと式を挙げる事になった まさか智子さんが勤める式場だとは思いもよらず 招待客は 殆ど那賀川家だった 私は今の職場と 友人数人 咲里は赤ちゃんが産まれて間もないって事で欠席 後は父の親類 母の親類となった 住居は私の実家近くのマンションに ゆくゆくは那賀川家に住む事になるだろう 仕事はもう少し働きたいと言って 働く事にした 新婚旅行は 滅多に行く事ないからと海外へ 初めてだった 海外はおろか 近辺から出た事ない私は あたふた…英語さえ出来ない ただ悠一さんの後を着いて行くのに精一杯だった 新婚旅行から帰宅し 挨拶回りを終えマンションに帰ってきた (やっと二人っきりだね 空) (うん あ…洗濯しなきゃ) (良いよ後で…ゆっくりしょう) (もう 悠一さん) (悠ちゃんて呼んで 空) (悠ちゃん…悠ちゃん) (最高 僕幸せだよ) (私も幸せ…ダメだよ此処では) (此処で良い 空を抱きたい) (あ…悠ちゃん あ~) (空 好きだ 愛してるよ) (私もよ 悠ちゃんが好き) 私たちは何度も体を重ねあった その後私は妊娠 それを期に仕事を辞めた 悠一さんは毎日電話をくれた (そんな心配しなくて大丈夫だよ) 最高に幸せな私だった
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