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崩壊
(私が此処のお手伝いして もう30年以上なるかしら 当時亡くなられた旦那様は事業が上手く行きだしてね 多忙な日々だったの その時 お手伝いさんはもう一人…まだ20才だったかな?
旦那様はその娘に手を出したの 奥様は もう見てられない程やつれて やがて精神状態が不安定になり…その娘とは3年程続いた頃奥様が…自殺 今の旦那様が調度大学卒業を控えてた 下に妹さんが居たけど イヤ気がさして 外国へ行ったきり だから大旦那様の葬儀に顔見なかったでしょ?
旦那様は大旦那様を毛嫌いし 会社も継ぐ事を断ったのよ 悠一さんは唯一可愛がられて 自分にそっくりだなって 悠一さんへの兄 健さんは お父さんそっくりで…まぁ ざっとこんな感じかな)
(そのお手伝いさんはどうなったんですか?)
(追い出した感じになるかしら 周りがね…今は何してるか分からない だから悠一さんがした事が許せないのよ 今の会社だって…旦那様と社長は仲良しだからね 悠一さんの先が…)
その時義両親が帰って来た
ふすま越しに義母さんが 起きてるかを確認した 私たちは居間へと行った
(空さん 本当に申し訳ない あのバカ息子がとんでもない事をして)
二人が私に頭を下げる
(頭上げて下さい… )
(空さんが決めて良いですよ あんなバカ息子は痛い目に遭わないと分からない 二人とも出ていけと言ったし 会社も覚悟しとけとね )
(イヤ義父さん 会社は…悠一さん凄く頑張ってるんです 会社の人に聞いたら分かります お願いします 会社だけは悠一さんを)
(空さん これからどうするの?)
(取り敢えず 一度実家へ すみません)
(何謝るのよ でも凜ちゃんと離れるのは寂しいわね…)
翌日凜を連れて 義母さんから送って貰い実家に戻った
簡単な物だけ持って来ただけなので 後日母に凜を預け 再び那賀川家に荷物を取りに言った
荷物を纏めていると 夏実が部屋に入ってきた
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