6人が本棚に入れています
本棚に追加
雨がやんだとはいえ、僕達は暫くその場から動かなかった。
いかに整備されているとはいえ、足元はさっきの大雨で、ぬかるんでいるからだ。
誰とはなしに、神社の踊り場まで上ると、僕達は神社の裏手まで歩いた。
「うわ、なんだこれ」
神社の裏手は、少し開けていた。
神社と、その先の山の麓との間は、絨毯でも敷いたかのように綺麗な真緑だった。
それは、よくよく見ると、全てシロツメクサ。
優しい風が吹く度に、雨粒を湛えたクローバーの葉が光り輝く。
最初のコメントを投稿しよう!