第2章 再会

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『やぁ。相変わらず、仲いいね』  背後から声が降って来る。見上げる間に、トレイを持った男性が僕らの向かいに現れる。「ここ、いい?」と形だけ聞きながら、椅子の背を引いている。  エマが輝く笑顔で歓迎した。 『ホントに2人、付き合ってないの?』  パスタセットのサラダをつつきつつ、彼――リック・ジェームス・スチュワートは、面白そうに僕らを眺める。 『やめてくださいよー。リンは、た・だ・の、幼なじみですって!』  恥ずかし気に頬の赤みを濃くして、エマは首を振る。「ただの」を強調した彼女の返事に、僕は苦笑いだけを添えた。 『そう? だけど、こんな場所で再会するなんて、不思議な縁だね』 『腐れ縁ですよ』 『腐れ縁ですね』  苦笑いを更に苦くして答えると、重なったエマの言葉とシンクロし――思わず僕らは見つめ合ってしまった。 『ハハハハハッ! 分かった、分かった!』  スチュワートさんに、爆笑されてしまった。彼が笑い飛ばしてくれたことで、気まずさまでも吹き飛んだ。  そうこうする内に、エマはブロンド美人のクロエさんに呼ばれて、先に食堂を出て行った。
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