③あの日のこと

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「すみませんっ!」 私は思わず声をあげたが、 ぶつかった相手の荷物が散乱してしまった。 「あっ、ごめんなさい!」 手伝おうとした私に彼は、 「いや、大丈夫です。」 と淡々と応えられた。 「でも…。」 荷物を拾い集めていた時、 放り出されていた彼の白い手袋の片方をつかんだ二人の手が重なる。
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