③あの日のこと
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「すみませんっ!」 私はすぐに彼の手袋から自分の手を離す。 「…見たか…?」 「…え?」 「……。」 「俺みたいな人間、好きになる奴なんていないよな…。」 「え…?」 絵美の思考回路が、一時停止する。 「…独り言だ。忘れてくれ…。」 彼は立ち去った。
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