エピソード1

12/27
前へ
/105ページ
次へ
上の階はファミリー層だへー広い。 「上がってくれないか、よくわからなくて」 洗濯もしてないのかすごいことになってる。 「家政婦さんが要りますね」 「なかなか時間が合わなくて、頼めなくてね」 あの、これ、良ければ夜食にでもと、おにぎりを置いた。 「ありがと、腹減ってて、助かるよ」 まあそうだろう、じゃあこれ預かりますと、着替えを持った。 「残業するのは、食べるためかい?」 それだけじゃない、生きていくためです。アルバイトもできないので、ギリギリ見ています、ちゃんと仕事はしてます、見逃してください。と頭を下げ、部屋へ戻った。 「やめようかな」 明日にでも、情報誌買ってくるか。住むところがあればなー、ここはいい環境なんだけどな。 天引きされる住宅費は二万円、安いと思っている、ワンルームだが、八畳の洋室と四畳ぐらいのキッチン、風呂とトイレは別だし一人だったら十分なくらいだからみんな入りたがるが一応新卒、新規が入居対象者最高十年いることができる、それも何もなければの話だが、ここは転勤もあるから男性の方が多い。女性は数人しか入ってない。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

627人が本棚に入れています
本棚に追加