エピソード1

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「そんなこと言わないで、叔父さんなんでしょ」 「あいつなんて、俺より、女の方がいいんだ、わかってた、だから俺は施設に入ればよかったんだ、日本になんか帰ってくるんじゃなかった」 大人っぽい言い方に、泣きながら仕度をする彼がかわいそうで。 「後、持っていくのはどれ?」 ぎゅうぎゅうに詰めたカバンをもって、彼は大事なおもちゃを箱に入れたものを持った。 それを郁弥に預けると、彼の寝室に入っていった。 「太一!」 「じゃな」 パンと音がした、たぶんカギを置いて来たのだろう、すごいな。 「おい、どこへ行く!」 玄関で靴を両手に持って、ドアを足でけって閉めた。 「良美お姉さん、少しの間、お願いします」 頭を下げた彼をぎゅっと抱きしめた。頭を撫で、部屋へ連れて行った。 メールがいっぱい来ていたけど返さなかった、あまりの攻撃に、一度だけ、寝静まったら行きますとだけ返した。夕飯を食べ、歩巳に、早く寝るように言って、上司の部屋へ向かった。
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