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「何する!」
「早川さん、お願いがあるんだ!」
それは嬉しい申し出だった。
家政婦、ではないけど、太一君を預かる、食費等は出してくれる。
そしてこの人も、見てほしいと言われた。
今までどうしていたか聞いた。
本当にいた家政婦を雇っていた、日本にいたときは子供のいない夫婦が部長たちの面倒を見ていたという。アメリカでは、太一の事を面倒見たくれた人に一緒に厄介になっていた、それで何もできないのか。
お金をくれる、その金額に目がくらんだ。よっしゃ、そういうことなら引き受けると。その場で交渉、私は家事を受けることにした。
「それじゃあ頼む」
「部屋には勝手に出入りさせていただきますので」
「ほんとに助かるよ」
「後で誤解は解いてくださいね」
「ハハハ、任せちゃダメかな」
「知りませんからね」
部屋から出たのを見られていた。その時は、頭に何もなかったから。
四月から、私は近藤部長と太一君の世話をすることとなったのだ。
へー、部長の部屋、やるジャン早川さん。
部長の部屋を出ていくのを見られていたのに気が付くこともなかった。
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