エピソード2

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「ハ~」大きなため息ねと先輩から言われた。 そういえば彼女は既婚者だ。 「先輩、クリスマスどうするんですか?」 何彼氏と過ごすの? そんな人いないけど。 「仕事忙しいじゃないですか、旦那さんにプレゼントとかあげるんですか?」 もうそんなのあげなくなったわ、食事だけ楽しんでるかな。 あのー、お子さんいらっしゃいますか? いるわよ。 プレゼントは? あげるは、無いとへそ曲げるから。 そうだよな、部長、わかってますか?どうするんですか? 二人には言ってある、今年も、サンタさんはうちに来ない、去年もそうだったがお菓子のブーツで我慢してもらった。ごめん、その代わり、ケーキは買ってあげるし、料理も頑張って作ってあげる、でもなそこで太一くんがもらったら羨ましがるだろうしな。 あー頭痛い。 「どうかした?」 歩巳が着替えを持って立っていた。 「服小さくなった?」 「ううん、まだいい、あのね」 冬で電気を使う、火は火事になるから使わないように言われてるけど電気も火事になる?と聞いてきた。 勉強でもしたのかな?テレビで言ってたという。ほう、ほう、ニュースね。電気ストーブで幼い兄弟がなくなったという、かわいそうといった。 「そうだね、ちゃんと教えてあげる、結構怖いんだよ」 「例えば?」 これと言って、出してきた電気コンロ。 「これ?」 ナベや焼き肉なんかこれを使う、冬には重宝してる。 いい、と言って見せた。 水を入れたナベ、それを置いてスイッチを押すと、コンロが赤くなった。 そこに紙を近づけると。 ボッと火が付いた。 「燃えるものがそばにあるとこうなるの、紙だけじゃないよ、ふきんとか、服とかもそう」 うちは電気ストーブがないけど、アイロンやドライヤーでもやけどや、間違った使い方をすると火事になるんだよと話した。 怖いねという郁と太一、保育園で火災訓練があるから参加しようかと、休みの日にみんなで行こうと約束した。
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