エピソード1

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三月のある日  みんな集まってくれ。  スゲーな、海外組だってよ。なんでこんなところに来たんだろう。  なんて先輩たちの話し声、私は今晩のおかずを考えていた、お給料は少なく、食べ物で何とかしないといけなかったから、んー、卵は明日が安いんだよな。 「一身上の都合で、海外にいることができなくなり、本日付で、本社に戻ってまいりました、本来技術部ではありますが、事務関係の方を手伝わせていただきます。懐かしい先輩方もおりますがよろしくお願いいたします」  女子たちは色めきだった、いい男、独身、部長、出世コースだという。  ふーん、叔父さんじゃん。まあ、まあの顔かな?漫画と比べる、そうそう良い男なんているか?かんけーねーし、そうめん、ないよな、うどん安いかな。ン?中華そばもいいかも。 「早川」 「・・・(つゆはあったかな?)」 とん、とつつかれた。何? 「はやかわ!」 「は、はい!」  こっちゃ来いと隣の商品部長。 「近藤部長だ」 「近藤良成(よしなり)ですよろしく」 「早川良美(よしみ)です」  ネームプレートを覗いてる。 「へーおんなじ字だ」  アーそうだね、なんて、席を案内して、軽く説明してくれと言われた。  席に案内、パソコンや、その他もろもろの説明、ロッカー室にロッカー。一通り話す。 「ここにいらっしゃったのなら、わからないことはそのたびに聞かれたほうがいいかもしれませんね、私は、この中で一番下ですので、まだまだ至りませんがよろしくお願いします」 「こちらこそ」
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