第二章~誤ち~

1/2
104人が本棚に入れています
本棚に追加
/386ページ

第二章~誤ち~

とても長いフライト時間。初めは心が(たかぶ)って目が冴えていたけれど、途中から僕は爆睡してしまった。 ドン!という衝撃に驚いて目を覚ますと、どうやら着陸したようだ。窓から見える景色は想像してたよりも広く、そしてアメリカとは少し違う空の色にとても驚いた。 飛行機から降りて荷物が流れて来るのを待っている間、僕の親と同世代くらいの男性に声をかけられた。 『もしかして一人で旅行なのかい?』 『ああ。惚れた女に会いにきたんだ』 『なんて情熱的なんだ!今夜は彼女の所に泊まるのかい?』 『そのつもりだよ。彼女の両親のことも知っているしね!』 『それはいいね!で、どこに行くんだい?』 『トーキョーだけど?』 『???もしかして東京は初めてなのかい?あぁ東京駅のことか?なら俺もそこに行くから一緒に行こう!日本には何回も来てるから任せてくれ!』 『それは良かった!よろしく頼むよ』 僕は過去に戻れるなら僕を殴ってやりたいよ。
/386ページ

最初のコメントを投稿しよう!