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第二章~誤ち~
とても長いフライト時間。初めは心が昂って目が冴えていたけれど、途中から僕は爆睡してしまった。
ドン!という衝撃に驚いて目を覚ますと、どうやら着陸したようだ。窓から見える景色は想像してたよりも広く、そしてアメリカとは少し違う空の色にとても驚いた。
飛行機から降りて荷物が流れて来るのを待っている間、僕の親と同世代くらいの男性に声をかけられた。
『もしかして一人で旅行なのかい?』
『ああ。惚れた女に会いにきたんだ』
『なんて情熱的なんだ!今夜は彼女の所に泊まるのかい?』
『そのつもりだよ。彼女の両親のことも知っているしね!』
『それはいいね!で、どこに行くんだい?』
『トーキョーだけど?』
『???もしかして東京は初めてなのかい?あぁ東京駅のことか?なら俺もそこに行くから一緒に行こう!日本には何回も来てるから任せてくれ!』
『それは良かった!よろしく頼むよ』
僕は過去に戻れるなら僕を殴ってやりたいよ。
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