新生チーム

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新生チーム

二学期になると三年生は引退する。普通なら二年生の高山君がエースをするのはあり得ない。このチームでは、高山君よりも上手い上級生がいなかっただけだ。それはいいとして、一年生と二年生のチームを再結成することになった。それに伴い、新部長や副部長も選出される。部会に出席した部員の多数決で部長と副部長が決まり、新チームが結成されたらその部会は解散して次の授業へ向かった。 クラスに戻ると、他の部で新部長や副部長に選出された子と顔を合わせることになった。高山君は、エースとしての表看板を掲げることに専念させるためにリーダーに選出されなかった。部長や副部長に選ばれた女子からは、当てが外れたと悔しがる者がいた。 しかし、技術的に上手い者がリーダーが務まるとは限らない。人間的に人を纏めることができないとリーダーとしての資質を問われる。目立ちたがり屋では到底無理なのだ。     
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