新生チーム

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その後、新人戦に向けて練習が再開される。6限目が終わり、放課後になるとクラスの子は部活動を始めた。私も男子部員に混じって支度をした。そして、男子たちは練習を始めた。私は、ボールを渡したり拾ったりする。午後5時になり、練習を終えると後片付けして帰宅した。 それから、新人戦の日が来た。開会式ではユニフォームを着た男子部員が一列に並んでいる。私は、ベンチからそれを眺めた。国旗掲揚で国歌斉唱の時は立ち上がって歌い、それが終わるとまたベンチへ戻った。 開会式が終わり、男子部員たちはベンチへ戻った。試合が始まり、選手たちはグランドへ向かった。補欠の子はベンチから応援する。 相手チームを三者凡退で終わらせると選手たちが戻ってきた。今度は我がチームが攻撃する番である。しかし、こっちも三者凡退で終わり、選手たちはグランドへ向かった。 これを四回まで繰り返し、五回目から流れが変わった。相手チームが先取点を取った。我がチームも反撃したが、一点差で敗退した。負けてきた選手たちは悔しさを露わにする。そこを部長が上手く宥めた。 「これが今の実力さ。今度こそ勝てるようにもっと練習しよう」 これを聞いた私は、さすがだと思った。一回負けたくらいでグチグチ言ってはキリがない。過ぎた事よりも明日に機転を利かせる部長に大人の対応を感じた。     
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