試合の日

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試合の日

中間試験が終わり、試合の季節がきた。他の部活に所属している女子たちは自分たちの試合へ出かける。高山君の出場している試合を見られる女子は私だけだ。それで私を妬む者がいるが、その特典を上回る苦労がついている。 「じゃあ、代わってよ! 人の苦労も知らないで口を動かすヒマがあれば、自分がやったら?」と喉まで出かかってるセリフを押し込んで、他の部員と共に会場まで行く。 ここは男社会で、私のような女の来るところではない。それでも、男子部員から漂う汗臭さを我慢しながら準備をする。開会式に出席する男子部員をベンチで見ている顧問と私は、国旗掲揚の時に立ち上がって国歌を歌う。開会式が終わると全員ベンチに戻ってきた。 回りが一気に男臭くなり、試合が始まるのを待った。そして、正選手たちがグランドへ向かった。バッターボックス沿いに並んで挨拶すると、我がチームはグランドに散らばった。 高山君と川口君とのバッテリーに対戦校のバッターが挑む。応援は、補欠選挙に任せて私はスコアブックを持って記録する。高山君が三者凡退で一回表を終わらせると、我がチームがベンチに戻ってきた。     
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