年下の彼

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佐野さん。あんなに好きだったけれど……。 今は不思議なくらい慎ちゃんが好き。 人の心ってこんなにコロコロ変われるものなのね。 慎ちゃんと私はいつまで続くのだろう。 慎ちゃんもいつかは、年下の可愛い女の子に惹かれるんだろうな。 私はこの先、慎ちゃんよりも愛せる人に出会えるだろうか。 そもそも私を愛してくれる人など現れてくれるの? そんなことを考え始めると、また不安と恐怖でパニックを起こしそうになる。 スーパーでグラタンの材料を買おうと思っていたけれど、こんにゃく麺の冷やし中華が目についた。 夏にグラタンはやっぱり暑いよね。少し太ってきたから、冷やし中華がいいかも。 カニ蒲鉾や茄子、きゅうりなどのトッピングをカゴに入れる。 メロンは重いので、桃だけ買って慎ちゃんのアパートへ帰った。
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