2.彼女の経緯

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 どうして私のところに来たのか、花穂の話によるとこうだった。 上空をふわりふわりと飛んでいたらしい。 「色々周ってみたけど、いい所見つからなかったなぁ」 この辺りの寺社は粗方周ったけど気付いてもらえない、敷地に入れないが基本で、そこをクリアしても正規の手続きを取っていないとか、悪霊扱いされたり、手懐けようとされたり……、結構大変だったようだ。 そんな中で住宅地の外れにある小高い丘に吸い寄せられる感じがしたとか。 古い社が置かれているが荒廃が進んでいて生前に立ち寄った覚えもないけど、郊外とはいえ一際明かりの落ちた社が気になったらしい。 「あそこ、不思議な感じがする……」 足場の悪い夜道とはいえ、浮遊する花穂が社に辿り付くのは容易だった。
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