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「ここ1年くらいハマッているんです。論理的な思考力もつくし良いことかなと思ってます。」
平川は息子が将棋をすることを喜んでいるようだった。
「そうだね。あと、将棋は相手の立場になって考える力がつくしね。」
「そうなんですか?」
「山本、知らないのか?そうなんだよ。自分がどうしたいかだけ考えてたら将棋では勝てない。相手の立場になって考える。これは将棋に限らず社会に出てからも重要なことだ。」
「確かに、自己中心的な人は嫌ですね。」
「どうしても不平不満ばかりになるからね。当然人望も得られない。人望がなくいつも愚痴ってる。そんな人に魅力を感じるかい?」
「感じる訳ないです。というか関わりたくもないです。」
「僕もだ。そんな残念な大人にならないためにも、将棋は良いってことだよ。さあ始めよう!」
いぞうが笑ってそう言った。
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