ある恋のかたち

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「とっても好きだったんですね、その人のこと」 「ああ、でも、そうだったこと、今の君の一言で気がついたよ」  誠司は両腕を沙耶の背に回して顔を彼女の胸に押しつけた。優しく抱きしめ返されながら、誠司は、美しく生きることを決意した。そう、「自分の美しさ」で生きることを。もう二度と「彼女」を離さぬよう、誠司は回した手に力を込めた。   (了)
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