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『すみません、運んでもらっちゃって...』
「いいえ、気にしないでください。むしろ僕が取り上げたようなもんだし...」
『助かりました、本当に』
また、彼女が僕に微笑む。僕がその笑顔に見とれて返事ができずにいると、彼女は不思議そうに僕の顔を見た。それでも僕が何も言えずにいると、彼女がお疲れ様でした、と言って僕に背を向ける。
ダメだ、このチャンスを逃したら、もう。
そう思ったら身体が勝手に動いて、気づけば彼女の腕を掴んでいた。振り向いた彼女が驚いた表情をして僕を見る。もうここからは僕も勢いに身を任せていた。
「────あの、
森野美夜子さん。
あなたのことが、好きです。
入社した時から、その、...ずっと好きでした」
『.........え？』
自分でも何を言っているのか分からなかった。とにかくこのチャンスを逃すまいと必死だったし、突然こんなことになるとは思ってなかったから何て声をかけようかなんて考えてもいなかった。ましてや、告白の言葉なんて。ドクドクと心臓が脈打つ。緊張のせいで小さく震えだしている手から、僕が掴んでいる彼女の腕に振動が伝わりませんように、と祈った。
すると、
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