1人が本棚に入れています
本棚に追加
『............営業部の三崎さん、ですよね?』
予想外の答えが、彼女から返ってきた。
「...覚えててくれたんですか?」
『ハイ、もちろん』
「よ、良かったです。...嬉しいです。」
『...あの、今のお話なんですが
とりあえず、お友達からでもいいですか?...』
「...............え、ああハイ!もちろんです!」
僕が焦って返答すると、夕日に染まっているからなのか、彼女の顔が少し赤く染まって見えた。少し困ったような、恥ずかしそうな、その表情にも愛おしさを感じてしまう。嬉しくて叫んでしまいそうだったけど、彼女に気味悪がられたらまずいので心の中でガッツポーズした。明日朝イチで、大威張りで望月に報告してやろう。
それから彼女と交際に至るまではあっという間だった。僕の猛アピールのせいで彼女が引かないか心配だったけど、心優しい彼女はそれを全て受け入れてくれた。僕はどんどん彼女に惹かれていき、彼女への愛が止まらなかった。彼女が僕に向ける優しい笑顔に、考え事をしてる時に唇をぺろっと舐める癖、キスした後に恥ずかしそうに目を伏せる仕草。全てが愛おしかった。
君は僕のもの。
この先ずっと、彼女と一緒にいたい。
心からそう思った。
そして、
彼女もそうだと思っていた。
最初のコメントを投稿しよう!