ついに文化祭

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彼と回っていたらあっという間に時間が過ぎてしまった。 「さ、次で最後のシーンよ。」 劇はあっという間に進んでいき、ラストのキスシーンまでいった。 「姫、貴方に初めて会ったときの君の優しさを僕は好きになった。これからもずっとそばにいてくれ。」 「私なんかでよろしいのですか。他の国には私なんかよりも貴方にふさわしい女性は沢山います。」 「僕は君の優しさに救われた。今までは沢山もう消えてしまいたいと思うことが沢山あった。僕は君にそばにいてほしいんだ。」 「王子様、わかりました。こちらこそお願いします。」 いよいよキスシーンだ。 最終的には彼の体で私を隠すと言うことで決まった。 「ん、んー。」 彼の唇が私の唇と重なった。 「ちょっと。なんなのよさっきの。」 私は彼を呼び出し、ちょっと怒鳴ってしまった。 「伝わらなかった?」 彼の顔は私の心をドキドキされる顔に変わった。 「劇の中でもこの現実でも俺のそばにずっといてください。」 ん。んー。私の瞳からは涙が溢れていた。 「今日は一緒に帰るからその時返事を聞かせてね。」
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