第1章 想像で創造

3/9
前へ
/11ページ
次へ
 これ以上親友の合気を心配させられないよな……今日で、やめにしよう。黒魔術も儀式も呪文も、夢を感じてしまうアニメや漫画も全部捨てよう。 「決めたよ、合気」 「ん?」 「9年……いや10年以上追い求めてきた。でも結局何も得られなかった、黒魔術も儀式も呪文もなんの効果も示さない、魔法なんてないんだ……だから俺は現実を見るよ、結局は全部 夢物語だ」 「……お前が、勉強に専念してくれるのは嬉しい。一緒に進級もしたいからな、だけどそれでお前の笑顔が無くなるのは、なんかちがうだろ」  それは自分でもわかっていた、夢を叶えることが……漫画やアニメを現実にすることが生きがいになっていたことを。 「合気……ありがとう。でもいいんだ、本当に……もう決めたことなんだ」 「そうか……ならさぁ」 「なんだ?」 「一緒に体力作りしないか?ほらお前最近体力なくなってきてただろ。俺も空手部の部長として毎日トレーニングしてるし、一緒にどうだ?」  確かに体力作りはしようと思っていた、合気は空手部の部長で、トレーニングもしっかりとしたものを考えるのが得意なやつだ、願ってもないことである。 「ありがとう。そうさせてもらうよ」 「オーケー!んじゃ明日の朝からな!俺は部活があるから、今日の夜連絡取り合おうぜ!帰るときは気おつけて帰れよ!じゃーな大和!」 「久しぶりに名前で呼んだな!じゃーな合気」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加