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「俺の味方?」
彼女は微笑みながら俺の顔を見た、それだけでまるで子供の頃から一緒だったかのような不思議な安心感に包まれる……。
彼女は両手を俺の顔に触れながら語りかける。
―君にお願いがあるんだ―
「な……なんだよ」
―この世界に、危険な力を持ちこんだ人物がいる、きみにはその人物を探しだして、止めてほしいんだ―
「危険な力?はっ笑わせるな、そんなものあるわけがない、たとえあったとしても何で俺がやらなければいけないんだ」
―それは……キ……みが……持つ……想像力が……ク……を……ヨ……
彼女の体が徐々に光の粒子となり消えていく。
「おい!どうしたんだ?、まだ聞きたいがあるのに、待てよ!」
―大丈夫……僕は……イ……ツ…………ソ……ニ……いるよ……だって僕は君の「 」なんだから―
『彼女の体が完全に光になって消えた……。
「何なんだよ一体…………ん?」
消えてしまったはずの光の粒子が俺の足元にまとわりついていた。
「うわっ!何だ」
足元の光が少しづつ体を駆け巡る。
―神世の扉の選定者を探して、彼らは自らの願いを叶えるために神世の扉に選ばれる、「 」にはすべてを……―
声が消える……全身に回った光は眩い輝きを放つ。
「うわ!」
『目を開けたら部屋にいた、片付け途中の丸まった紙、部屋の隅にはまとめておいた本がおいてある。
「夢?」
馬鹿馬鹿しい、俺はずっと夢を見ていたらしい。ずっとファンタジーを追い求めてきたからか、変な夢を見てしまった。
「片付け、やらないとな」
グシャグシャ……
紙を丸める、ふとさっき見た夢を思い出した、神世の扉……選定者……力をもった……何だっけ?なに考えてんだ!あれは夢だろう!
―夢じゃないよ―
「!?」
部屋の回りを見る、誰もいない……。
「あのときの声……なのか」
―想像は創造を生む―
目の前に落ちていた、丸めていた紙が光る。
「なんだ!」
―想像〈クリエイト〉―
刹那、目の前に落ちていた丸めた紙が砂に変わった。
「うぐっ!?」
どっとくる疲れ。
「な……なんだ……これ」
その後、声が聞こえなくなった……電話の音が聞こえる……。
「もうそんな時間かあいつとの約束忘れてたな……」
電話を取る気力も残ってないなか意識がゆっくりと途切れていった……。
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