テニス出発

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しばらく麻鍋くんの動きを見入っていた。 動きがきれいで球の弾道も美しく速く、そして深い。 球を目で追っているとおじさん(以下森さん)が話しかけてきた。 森さん「きみって1年何組?」 自分「○組ですけど」 森さん「じゃあ山咲くんと一緒?うちの和也は山咲くんとダブルスを組んで大会に出たことがあるんですよ」 あぁやっぱり和也は上手いんだと感じさせられた。 山咲くんは県でもトップクラスだからペアを組めるにはそれ相応の実力が必要だろう。 それ以上に山咲くんの名前が県下のテニス界では知れ渡っていることに感動した。 自分「はい一緒ですよ。やっぱ山咲くんは上手いんですか?」 森さん「上手いね彼はやっぱり。実は和也と同じクラブで一緒に始めたんだよ。」 そう言ったあとすぐに森さんは口を開いた。 森さん「そーいえば吉丼くんも同じクラス?」 自分「はいそうですけど」 テニスクラブに来たはずなのになぜこの人はクラスメイトの野球部員を知っているんだろうといぶかしく思った。
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