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しかし風香の頭の中は、アビスの歴史もディーヴァの運命の事も全く考えていなかった。
オードの破片にぶつからないように、軽やかに破片を避けながら随分高い上空まで辿り着いた。
ふっと見ると蒼白い光に包まれている。
風香は念にして祈った。
「アビスの天族拠点 テミノン要塞へ・・・」
次の瞬間、風香の姿はベルテロン上空には無かった。
アビスの要塞であるテミノンは、大きな桜の樹がシンボルである。
枯れないの桜を横目で眺めながら、風香は拠点の方ではなく、テミノンの下にある島を目指していた。
島には大きな噴水があった。
ここは伝説の噴水がある場所だった。銀勲章を投げ込むと金勲章になってくることが時々あると言われている。
自分の運を試すには丁度いい場所だった。
時計は、9時にさしかかる頃だった。
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