一、不幸な始まり

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一、不幸な始まり

その日は、朝から運が悪かった。  首都エリュシオンへ帰還し、ほっと胸を撫で下ろした矢先、耳元で誰かがつぶやいた。  「あなたに死相が見えますぞ」  そこには占い師のフローラが悲痛そうな顔で彼女を眺めていた。  「迷惑です!」  下手なレギオン勧誘より太刀が悪いと思った。  天族である弓使いは、ふっと空を見上げた。 今日は、雲一つない晴天だった。
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