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「ふー、重い、この階段きついわ」
大きなおなかを抱え、公園に止めた車から会社に向かっていた。
「いい会社だな、子ずれでも来てくれって」
「うん、最高の職場、前の会社辞めてよかった、ねえ、聞いた?」
「ああ、この公園の話だろ、でも、違うような気しない?俺、江、見たの会社の窓からだったよな」
「でもね」
出会いはその前にあった。
「いつ?」
「クリスマスのライトアップの準備していた時」
「嘘ー、俺しらない」
覚えてなくて当たり前、ここの花壇に、飾りをつけるための資材を運んでいた。私はそこを通り過ぎただけ。
「そんなー」
「もしかしたらそれで終わってたかもね」
「でもがっちりいただきました、その話、本当かもな」
「そうかもね、パパ、これからも幸せにしてくださいっていわなきゃね」
「幸せカー、頑張るぞー」
彼は私のおなかを触り、腰にてを当てながらゆっくりと歩いた。
私は彼とここで出会ったことを感謝していた。
上を見上げる人、おわり
次のお話に続くよ
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