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さてどこに座ろう。
ベンチには疲れ果てたリーマンが横になりいっぱい。
へー、あのひとかっこいい
一人だけ、違った、年齢は、そうだな、三十代,まだギリ二十代かな。
彼の前のほうには、ちょっとした階段状に座れるところがあった、そこへ行く。
公園の周りには、ポールがあって、そこに腰をかけるだけならいいけど、ちゃんと座ろうとするとなかなかいいところはない。
近くに行くと、花壇なのか、ブロックが階段状に並んでいた。
すり鉢状のこの公園は入り口になる階段を降りてこないといけない。
だからそこには座るわけにはいかない。まあ、いろんなところから人は入ってくるわけで、私も、その辺は臨機応変だけど。
一番下に、ハンカチを引いて座ると、どこからか、上の方にも人が来て座り始めた。
お弁当を広げ、空を見た。
いい天気、ポカポカ
そのまま、人間ウォッチング
やっぱり、彼に目が行ってしまう。
足を組み、ベンチに腕を置いて、本を読んでいる。
絵になるなー。かっこいい人はそれだけで目が行く。
珍しい、タブレットじゃなくて本読んでる。
想像、あんなかっこいい人、美人の彼女もいるんだろうな。でもな、もし神様がいるならお願いしたいよ。
「どうか哀れな私に、あんなかっこいい男性とお近づきになれますように」なんて、
どうでもいいことだ。食べ終わって、水筒に入れてきたアップルティーを飲み大きなため息を一つ。
「ふー」
それになんか彼のせいで、午後も頑張れそう。
眼福、眼福。
さてと頑張りますか。
パンパンとスカートを払い、荷物を持って、社に戻った。
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