本を読む人番外編

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本を読む人番外編

彼女と付き合い始めて、二年がたとうとしていた。 「え、移動?」 一人もんだしいいだろうという上司。 「一人ではありません、結婚します」 単身赴任でもいいじゃないかと言われた。 ニタニタと笑いながら言う上司 栄転、本店で、課長職、さてどちらをとる。 「絶対そっちだろ、ついてこない女はほっとけよ」 「お前、女には困んねえだろ、だまってても寄ってくるのに」 言われ方は散々、でも俺は女はいらないと思ってたから三十過ぎまで一人だったんだよ。 こいつらもそれはわかってると思ってたから、なんか、いらっとした。保険会社も移動はある、各営業所に回されなかっただけでもよしと思わなきゃな。
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