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ワーと歓声が上がった、桜のライトアップ、ぼんぼりに明かりがともる。
歩く女の子たちが言う。
この公園で出会ったカップルは幸せになれるんだよ。
「結婚できるって聞いてた。アーそれでか、うちの上司がね、ここで奥さんに出会った、十歳も年下~」
「女だけじゃないの?」
「四十よ、それも初婚」
「ウソォ、うちなんか、他の会社辞めてうちに来た人がね、ほら見て、あの電気会社の人と結婚したんだ」
道路に並ぶ電気会社の車と、その横でガードレールに腰掛ける同じつなぎを着た作業員たち。
「へー、いいなー」
「そういえば私も聞いた、春にやめた人なんだけどね、寿退社、なんか近くの会社の人らしいよ」
「ここで出会ったの?」
「うん、何でも、お互いの匂いにひかれたとか?」
「匂い?」
「うん、彼女の作ってきたアップルティーと、彼のコロン、だって」
「リア充」
「あつい、あつい」
「でもうらやましいな、私も彼ほしい!」
「私も」
「私もほしいでーす!」
公園の階段を下りながら、キャッキャとはしゃぐ三人
「ねえ彼女たち?」
「暇?」
「どう、今から、遊びに行かない?」
ナンパ、でも、いい男たちが三人現れた。
「うそー」
「まじ?」
「いく、いく。いきまーす!」
ピンク色に染まった公園。
又、新しいドラマが始まりそうです。
終わり
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