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と答えが返ってきた。
「誰だ、お前。なんで美和子の携帯を?」
「俺は、中倉だ」
中倉?なんで?
中倉は同じ大学で、あいつも美和子のことが好きだったが、美和子は俺と付き合うようになった。
「もう美和子を苦しめるのはやめろ」
「は?どういう意味だよ。」
「美和子は、お前のことをもう忘れたほうが幸せになれるんだよ」
「何を言ってるんだ、中倉。お前、大学で俺と美和子が付き合うのを祝福してくれたじゃないか。今更なんなんだよ。」
「美和子は、俺が幸せにするから、安心しろ。」
「ふざけんな、お前。まさか、お前ら、俺に隠れて・・・。」
俺はメッセージがまどろっこしくなって、美和子の携帯に電話をかけた。
俺が一生懸命仕事をして、彼女に会いたいのを我慢しているってのに、こいつら・・・。
絶対に許さない。
「和也、和也なのっ?」
その電話に彼女が出た。
「おい、なんでそこに中倉がいるんだ、美和子!」
「和也、かずやぁ、わあぁあん!」
美和子は泣きじゃくるばかりで、まったく話にならなかった。
俺は絶望的な気分になった。
俺は、恋人にも友達にも裏切られたのだ。
「なあ、お前、本当に美和子の幸せを考えてるのか?」
美和子に代わって、中倉が電話に出た。
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