八、泥濘

9/17
前へ
/33ページ
次へ
一方のグリバースたちは、順調に回廊を進んでいた。  龍族の信者たちが見えなくなった頃、周りにいるモンスターたちの様子も一変していた。  創造神アイオンによって命を吹き込まれた巨大なヌビルムたちが、蠢いていた。  中にはロータンのような車輪も走っている。  龍族のブヘマは、目をキラキラさせ辺りを眺めていた。  「こんな所まで連れてきてもらえるなんて・・・」  小さな羽根をバタつかせ喜んでいる。  「龍族はここまで来た事が無いのか?」  風香が尋ねた。  「そうですね。たぶん私が、初めてじゃないかな?」  アゼレアが質問する。  「龍族は、ここまで進行して何をしたいのですか?」  ブヘマが言葉を詰まらせた・・・。  「それは、秘密なんです」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加