七、運命

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咄嗟に・・・かなちんは、スプリントマントラと上級疾走のスクロールを使い、誰かも解らぬシューゴの背中を追いかけていた。 「ブライアン! 逃げたシューゴを捕まえて! 」 走りながら、かなちんは大きな声で指示を出した・・・。  かなちんは、必死に走った。  チャントウィングである彼女は足の速さだけは誰にも負けなかった。  だが、相手のシューゴも相当必死なのだろう・・・脇目も振らず必死に逃げていく。  外港から、瞬間移動の石造を使い、豊穣の聖堂の前へワープした。  その後、決闘の聖堂を抜け、エリオス大広場方面へ全速力で逃げていく・・・。  そして真っ直ぐ橋を渡り空中運河を抜ける。  空には、すでに星が幾つか輝き出していた。 運河には、空を舞うように飛ぶ魚群や、美しい雲海が広がっていたが、今のかなちんにはそれを眺めてゆったり過ごす余裕も無い。
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