コウタの想い

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 白衣の男性がドアの向こうから呼んだ。その声に朔也の顔が桜色に染まった。ああ朔也の新しい恋人は、やはり僕ではないのだとその時知った。それでも、少なくともあの男とは終わったんだと安心する。  「あ、先生」  「任史でいいよ。少し話があるのだけれど」  「はい、任史さん」  君を泣かせるような男はいらない、僕が守りたい抱きしめたいのに。朔也は僕の気持ちに気が付かない。きっと永遠に片思い。
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