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祠は村の外れの森の、奥深くにある。
祠への道順を姫神守りを先頭に私、長老、村人達と続いて緊張の面持ちで歩いていく。
険しい山道を歩き祠の前まで着くと、そこで一旦立ち止まる。
「頼んだぞ。立派に役目を果たしてきておくれ。」
村の長老で、今年96歳になるハル婆がしわがれた声で言う。
90を超えても毎日ウォーキングしているというだけあって足腰もしっかりしている。
「はい。」
私はそれだけ言うと、裕兄と共に祠の中へと入っていく。
祠の中へは姫神様の依り代となる娘と、姫神守りしか入れない。
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