63日目<次のステージ>

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一方、学園祭から一夜明けた三条三女の桔梗は、プロデューサーの御所ノ内と会っていた。 「本当にいいのか?」 「はい、昨日のライブでもう大丈夫かと」 「……わかった」 桔梗の力のある眼を見て、御所ノ内は静かに頷いた。 その頃、純と愛はミーティングルームで桔梗を待ちながら昨日を振り返っていた。 「ごめんなさい……私が怪我したせいで」 一人肩を落とす愛を純が慰めていた。 愛も薄々感じていた。あの場は勢いで乗り切ったが、同じ手が通用するとは思えなかった。見せたいものが見せれなかった愛は、悔しさのあまり、涙を流した。 「愛、もう泣かないで。私たちが泣いてたらファンは笑えないでしょ?」 「純ちゃん……」 「何をメソメソしてる?湿っぽいなあ」 「桔梗さん!」 「キーちゃん!」 「終いにカビ生えるで!?昨日は昨日!前向いて進まないと!な!あんた達なら大丈夫」 冗談混じりに二人を元気付けたつもりが、含みのある言い方に、愛がすぐさま反応した。 「あんた達って?どういう事ですか桔梗さん」 愛の心配そうな顔を見ると、桔梗は深呼吸すると力強く言った。 「……ごしょっぴにはもう言ってあるから心配しないで!」 「何言ってんのキーちゃん?何の話?」
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