63日目<次のステージ>

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今度は純が桔梗に聞いた。 「ごめん。私、次のステージに進むから……」 「え……桔梗さん!じゃあソロでの活動再開するんですね!?おめでとうございます!」 愛は素直に喜んだ。 「……キーちゃん、隠し事しないで。目を逸らさないでもう一度それが言える?」 「さすが純。子供の頃から鋭かったもんね」 そして、桔梗は御所ノ内とのやり取りを二人に話した。 「……と、言うわけで、おめでとうなのは愛、純、あんた達ってわけ!やったじゃない!」 「そんな……じゃあ桔梗さんはどうするんですか!?」 「そうだよ!それじゃ納得いかないよ!ちゃんと説明してよ!」 「説明なら今したでしょ?私も次のステージに行くんだよ。人生のネクストステージに」 飄々と語る桔梗に、こうなってはそれ以上何を言っても響かないことは、純は知っていた。純が頷くと桔梗は微笑んだ。 「純ちゃん!止めないの?これじゃ本当に桔梗さんが!」 「分かってるよ愛。でもこれはキーちゃんが決めること。私たちには……」 純は、最後は声を詰まらせ、背中を向けた。 「そんな……嫌です!もっと桔梗さんと一緒にステージに立ちたい!!」 「ごめんね、愛……あんた達なら、大丈夫」 数日後。 『沢 桔梗、引退!?全治20年の大怪我を理由に所属事務所退社!?』 桔梗は芸能界というステージを降りた。 63日目終了。 明日も元気に笑顔をお届けいたします!     
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