65日目<ひょんなきっかけ>

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 ーTouch By Now Transport社内。  「ちょっと五十川氏!昨日のボンテージお姉さんと知り合いなんだろ?だれだれ?僕のことまで知ってるみたいだし教えてよ!」  今日も事務所のソファーで18時ちょうどをむかえたフトシ。鈴が事務所へ入るなり質問を投げかけた。 「お疲れ様です!もぅ、また居る!仕事してますかフトシさん?」 「もう終わったの!で、あのお姉さんはいったい誰なのか教えてよ!夢に出て怖かったんだから!!」  鈴は、桔梗と昨日話した約束通り正体を明かさなかった。それどころか、更に恐怖を煽った。 「あ、中学の先輩で怒るとすっごい怖い人ですよ。何せ無免許でバイク乗り回したり、釘を刺したバット持ち歩いたり、筋金入りのワルでしたよ?Red Comet Transportに入社したからわたしに知らせに来たんです。夜露死苦!ですって」  もちろんウソである。 「へ、へぇ。そぅ。でも何で僕のこと知ってるの?そんな人と会ったこともないのに」 「すみませんフトシさん。わたしがつい口を滑らせて……」  ボンテージお姉さんが、文目に悪い虫がつかないように見張っている。その話の流れでフトシの事が出てきた。という設定で話した。 「モンちゃんも知名度上がってきたし、護衛が必要なんでしょう。……気をつけて下さいねフトシさん」 「気を付けろったって。やだなぁ」  フトシは、先日南港で立ち往生していたボンテージお姉さんの件を戦々恐々と思い出した。
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