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ーTouch By Now Transport社内。
「ちょっと五十川氏!昨日のボンテージお姉さんと知り合いなんだろ?だれだれ?僕のことまで知ってるみたいだし教えてよ!」
今日も事務所のソファーで18時ちょうどをむかえたフトシ。鈴が事務所へ入るなり質問を投げかけた。
「お疲れ様です!もぅ、また居る!仕事してますかフトシさん?」
「もう終わったの!で、あのお姉さんはいったい誰なのか教えてよ!夢に出て怖かったんだから!!」
鈴は、桔梗と昨日話した約束通り正体を明かさなかった。それどころか、更に恐怖を煽った。
「あ、中学の先輩で怒るとすっごい怖い人ですよ。何せ無免許でバイク乗り回したり、釘を刺したバット持ち歩いたり、筋金入りのワルでしたよ?Red Comet Transportに入社したからわたしに知らせに来たんです。夜露死苦!ですって」
もちろんウソである。
「へ、へぇ。そぅ。でも何で僕のこと知ってるの?そんな人と会ったこともないのに」
「すみませんフトシさん。わたしがつい口を滑らせて……」
ボンテージお姉さんが、文目に悪い虫がつかないように見張っている。その話の流れでフトシの事が出てきた。という設定で話した。
「モンちゃんも知名度上がってきたし、護衛が必要なんでしょう。……気をつけて下さいねフトシさん」
「気を付けろったって。やだなぁ」
フトシは、先日南港で立ち往生していたボンテージお姉さんの件を戦々恐々と思い出した。
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