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それから2日後。
太は文目を食事に誘った。事の真相を追求すべく。
一方、文目はそんな事とも知らず
「こ、こんばんわフトシさん!ウチ、ちょっとびっくりした。フトシさんから誘ってくれはるなんて思ってもなかったし……めっちゃ嬉しい!あはっ」
いつ会っても明るい笑顔に癒され、その瞳に吸い込まれてしまいそうになる。太は、時間が止まった様に、いつまでもずっと文目を見ていた。
「な、なあフトシさん?そんなに見られたら、ウチ……恥ずかしい」
「は!ゴメン!!とりあえず中に入ろうか」
太は慌てて文目の手を取り店内へ移動した。文目は火が噴きそうなほど、赤面した。
席に着き、一息つくとフトシはいきなり本題へ入った。
「ねえ文目氏、最近女の人入社した?いかつい感じのお姉さん」
「うん、よう知ってるなぁフトシさん。でもそれがどないしたん?」
「いやぁ、なんだか僕、その人に目をつけられてるみたいなんだよね」
桔梗が、もしかするとフトシを狙っているかも知れないと思っている文目は、何とか話を逸らそうとする。が、フトシもなかなか食い下がらない。
「な、なぁフトシさん?」
「ん?」
「そんなに気になるんやったら、いっぺん会うてみる?」
「……う、うーん」
態度をハッキリしないフトシを見かねて、とうとう文目がキレた。
「もうええ!!ウチよりその人が気になるんやったらホンマにいっぺん会うたらええやん!ウチは今日、フトシさんと会えると思って楽しみにしとったのに!もう知らん!」
文目はそのまま店を飛び出して行った。
65日目終了。
明日も元気に笑顔をお届けいたします!
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