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逆島少佐が手を振ると映像が拡大され、いり組んだ海岸線と巨大な空母が何隻か目に飛びこんできた。
「この映像は本日16:00(イチロクマルマル)時のものだ。周辺の鉄道やトラックの動きから、すでに燃料、弾薬、食料の最終積みこみが開始されているものと推測される」
タツオは直立不動できいていた。豆粒のようなトラックが幹線道路を埋めて、のろのろと動いていた。おかしな汗がとまらず、寝起きの背中を流れ落ちていく。思わず漏らしてしまった。
「……ということは」
兄も緊張しているようだ。
「ああ、敵の本土上陸作戦はわれわれの読みでは来春との想定だったが、それが半年ほど早まりそうだということだ。敵は本格的に冬が到来するまえに作戦を決行し、上陸拠点を構築するかまえなのだろう」
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