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ルエカは傷つきながらも歌い続けます
「まぁ、失礼な子たちね!私はごうくんに歌ってるのよ!ゲコゲコゲロゲーロ♪」
「本当に気持ち悪いなぁ。よし、石を投げちゃおう」
ごうくんがそう言って近くの石を拾うと、他のふたりも拾いました
まさかごうくんがそんなひどい子だと思わなかったルエカは、ショックで動けません
「せーので投げるぞー?せーのっ!」
みっつの石がルエカめがけて飛んできます
「もうダメ!」
ルエカは目をギュッとつぶりました
予想していた痛みの代わりに、なにかが潰れるような音がしました
恐る恐る目を開けると、なんとじいやが血まみれになって倒れているではありませんか
「うわ!もう1匹出た!」
「気持ち悪い!かーえろ!」
ごうくんたちは走って帰ってしまいます
「じいや!」
ルエカが駆け寄ると、じいやはかすかに息をしています
「ルエカ様、ご無事で何よりです……」
「じいや、私が悪かったわ!ごめんなさい、ごめんなさい……」
ルエカは大粒の涙を流しながら何度も謝ります
「いいのですよ……。ルエカ様、どうかお幸せに……」
じいやは力なく言うと、目を閉じてしまいました
「じいや?起きてよじいや!」
ルエカは必死にじいやの体をゆすりますが、じいやは天国に行ってしまったため、もう起きることはありません
「お友達が死んで悲しいんだね……。ちょっと僕にまかせて」
ヘンテコな少年はしゃがみこむと、じいやの体を優しく持ち上げます
「じいやをどうする気なのよ!?」
ルエカはヘンテコな少年に大声を出します
「お友達をこのままにしちゃ可哀想だから待っててね」
ヘンテコな少年はルエカに優しく言うと、電信柱の近くにじいやをおろして手や落ちてる枝を使って穴を掘り始めました
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