会いたくて

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 外は良く晴れている。その空を眺めていて、なんとなく隆弘(タカヒロ)との出会いを思い出す。  ──あれは、大学に入って少し経ったころだった。隆弘(タカヒロ)が私に声をかけてきたんだっけ。あれは、なにがキッカケだったかな? とにかく、うれしかったのを覚えている。別に、隆弘(タカヒロ)のことが好きだったわけじゃなくて、二年間付き合った彼氏に卒業を理由に振られて、落ち込んでいたときだったから。 『うっそ、それ、意味わかんね~理由だな』  隆弘(タカヒロ)は笑った。私も、一緒に怒りながら笑えていた。  それも、うれしかった。  あれから隆弘(タカヒロ)にどんどん惹かれていった。  徐々に日差しは違う方向へと移っていった。私の周りの人たちは、疾うに何組も姿を変えている。  ──いい加減、お腹すいたな。  今までは、隆弘(タカヒロ)がそろそろ来るかもと思っていて、遠慮していた。でも、もう……頼んでもいいよね! 「すみません」  店員さんは返事と共にすぐに来てくれる。案内してくれた店員さん。私を……気の毒だと思っているのかな。 「パンケーキ下さい」 「はい」  私の怒ったような声にも変わらない笑顔。この店員さんは、すてきな女性だな。     
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