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 体を捩って暴れる輝流の細い腰を押さえ付け、駈は下着ごとスラックスを引き抜いた。  ぶるんと勢いよく跳ねたペ二スはたっぷりの蜜を纏い、輝流の腹に飛び散った。  大量に溢れた蜜は後孔にまで流れ、輝流自身も触れたことのない禁断の蕾をしとどに濡らしていた。  そこは高まった性欲のせいでヒクヒクと痙攣し、まるで何かを求めてやまない生き物のようだった。  駈は彼の両脚を広げ、その間に体を滑り込ませると、自らのベルトを緩め、前を寛げた。  下着をずらし、ウェスト部分から覗いた彼の楔は太く長く、そして異様な形をしていた。  陰茎の根元にぷっくりと膨らんだ球状のコブがあり、赤黒く変色していた。 「な……っ! 何を、する気だ!」 「発情してもなお、まだ自我をお持ちとは……。一筋縄ではいかないとは思っていましたが、繋がる前にすべてお話したほうが良さそうですね」 「話って……何だっ!」  叫んだ輝流の唇に人差し指を押し当てた駈は、彼の顔を挟むように両腕をつくと真上から見下ろした。 「信じるか、信じないかは貴方次第ですが、もう動き出した運命には抗えないという事だけは理解して頂きたい」 「運命って……何だよ!」  駈と触れ合っている肌が熱くて堪らない。互いの股間が擦れ合うのも、気持ちがいい。  一人で慰めるのとはレベルが違う。それに加え、彼の匂いに敏感に反応してしまう体が、勝手に揺らめくのを止めることが出来なかった。  真っ直ぐに見つめる駈の目には嘘はない。いつもそうだった。今までも……そして、今もそうだと信じたい。  輝流は熱い息を吐きながら、乱れた前髪の間から覗く妖しい光を湛えた駈の目を見据え唇を開いた。 「――話せよ。お前が知ってること、全部……話せ」 「かしこまりました。ご主人様……」  薄っすらと笑みを浮かべた駈は、輝流の唇から覗いた赤い舌に応えるように深く唇を重ねた。  *****  それから、わずか数分後――輝流の理性は呆気なく崩壊した。  駈から与えられる濃厚なキスと香りに思考が定まらなくなり、視界も涙で滲んだままハッキリしない。  触れてもいない場所は常に射精感を催し、腰を揺らさずにはいられないほどだった。
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