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明治神宮
「警察の方が突然現れ、私に話しがあるとて言うので何かと思えば・・・」
長津田守の研究室に現れた村上と岩田に、長津田は困惑気味の表情で答えた。
無理もない、警察から折り入って話があると連絡が入り何事かと思えば、この若い刑事は奇妙な持論を一方的に投げかけて来たのである。
都庁での事件と怪鳥が宿った小烏丸。
それだけでもオカルト的で、歴史学者の自分に投げかける質問ではない。
「ではあなた方は、都知事と織田大臣を刺殺した刀が小烏丸であり、その小烏丸に宿った八咫烏の魂が、あの事件をおこしたと言いたいので?」
長津田は明日から明治神宮展示館で行われる講演の準備で忙しい、それなのに何故おかしな考えに取り付かれたような刑事の相手をしなければならないのだと、露骨に表情に表すと、言葉を続けた。
「で、あなた方の推理では・・・その刀には幕末の刺客も閉じ込められていて・・・その刺客が、都知事と織田大臣を襲った実行犯であると・・・」
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