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「もういい?あたしシャワー浴びたいんだけ…どっ!?」
ほんの少し秀哉の手が緩んだ先にベッドから出ようとしたらなぜか先程より強い力で今度は布団の中まで引きずりこまれる。
「ちょ……、んっ!」
何すんのよ、と続けるつもりのだったのに突然降ってきたキスでかき消されて何も言えなくなる。食べられてしまいそうなくらい息継ぎもろくにさせてもらえないくらい激しいキスなのに嫌じゃない。
舌と舌を絡ませて歯茎をなぞって上顎の中をくすぶられると体の中心がムズムズしてきて無意識に秀哉の手と自分の手を絡ませる。
「ごめん、やっぱ無理。もう一回しよ?」
長いキスによって思考が蕩けたとき急に唇が離されて銀色の糸が伸びる。朧げな目で秀哉を見たらおでことおでこを合わせてきてもう一度と言われて、その誘いを断れるほどまともな思考はできない。
それでも正直に言葉にするのが恥ずかしくて視線を左右に彷徨わせる。その間も秀哉はじっと見てくる。
「・・・ばか。」
耳をすませないと聞こえないくらい小さな声でそう言って秀哉の胸に手を伸ばして鎖骨にキスを落とした。そのまま見上げるようにして視線を合わせればとても満足気な瞳とぶつかる。
「これじゃチェックアウトは出来ないな。今日はずっと、ううん、一日中手放せる気がしない。」
「えっ、ちょっ……!!」
時刻は朝の8時。昨日あれだけシたのにこの時間からまた一日中だなんて私の身体がもたない。
「大丈夫。すぐに気持ちよくなって時間なんて分からなくなるよ…ね?」
知ってか知らずか耳元で囁くように入れたらもう身体に力なんて入るわけがない。そのまま優しく胸に触れて主張し始めて乳首を弄びながら耳朶を舐められる。直接脳内に響く水音に先ほどよりもさらに強く体の中心が疼いて止まらない。
「ほらっ!、静香は耳が弱いから胸と同時に攻めればすぐにぐちゃぐちゃになる。下も触って欲しくて仕方ないんでしょ?」
「・・っぁ、や…だ、めぇっ!」
「はいはい、いいこいいこ。」
唇から零れる喘ぎ声の混じってなんとか拒絶を伝えたのに秀哉はそれを聞き入れることなく下腹部にある秘められた場所に手を伸ばしてくる。
こんな時ほど全裸で寝落ちしてしまった昨日の自分を恨んだことはないくらい。せめて下着1つでもつけていたならほんのわずかな抵抗は出来たかもしれない。
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