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「別に今までそうゆう仕事をやってこなかったわけじゃないし今更だわ。下心を隠してこっちが心を開いたときに豹変する人より始めから体目的って言われた方がマシに思えるくらいよ。それにあたし、抱かれても相手を好きになる事は絶対にあり得ないしこの胸もあるし男にとってセフレにするには都合がいいんだって事知ってる。」
突然聞かされた告白に愕然とする。初めて会った時から夜の仕事をしていたから水商売の経験があることは知っていたけどそこまでしていたなんて想像もつかなかった。
「芸能人に抱かれた事があるなんてもし向こうの世界に帰る事があったら自慢できそうね。あ、でもそんな事他人にペラペラ話したら迷惑か。安心して?あたし、これでも口は堅いか……っん!」
それ以上何も聞きたく無くてキスで無理やり言葉を遮った。合意のない性行為はレイプとみなされ犯罪者にもなり得る。強引なやり方にも関わらず静香はなんの抵抗もせずかと言って答えてくれるわけでも無く、ただ受け入れるだけ。
その態度が悲しくて悔しくて、こっちが泣きそうになる。触れるだけの自分の気持ちをわかって貰うためのキスのつもりだったのに、はっきりと示された拒絶がこんなにも痛い。
唇を離して変わらない彼女の光の無い瞳を見てベットに倒した体を起こし、そっと抱きしめた。
静香は何も話さないし本当に少しの抵抗もしなかった。自分からもなんと声をかけていいのかわからず無言の時間が続く。
ここからどうしたらいいのか迷っていると大きなため息が胸元から聞こえた。
「無理やり事に及ぶのかと思ったら急に優しく抱きしめたりしてあなたは何がしたいの?私をどうしたいわけ?もうこれ以上用が無いなら帰る。」
「それはダメ。」
「じゃあ一回抱かれるからそれでいい?それで満足する?」
「静香を無理やり抱いたりなんてしない。でもこの手を離すつもりもない。」
なんて子供じみたわがままなんだろう。でも、それでもここで静香と別れたらなんのために再開したのかその意味がなくなってしまう。まだきちんと整理出来ていないけど何か伝えなきゃと口を開こうとしたら思いっきり体を押された。
「いい加減にしてよ!!芸能人の貴方の遊びに私を巻き込まないでよ!!迷惑だわ!」
優しく抱きしめていたのが仇となって静香はそのまま部屋から出て行こうとする。
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